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人口減少がもたらす県立高校入試の末路

高校入試(速報)報告会の報告

神奈川県私塾協同組合主催の高校入試(速報)報告会で、全県模試を実施している伸学工房さんのセミナーに参加してきました。

 

 

そこで得た情報の一部を報告していきます。

3年連続で県立応募者が減少

  2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019
卒業生数 1113 1602 -827 653 -401 -856 -405
募集定員 1150 1200 -460 450 -220 -550 -221
応募者数 -671 1923 -364 1108 -403 -1128 -890

上の表は2013年度入試改革から2019年度入試までの卒業生数・県立募集定員数・県立応募者数をまとめたものです。

各年度の数値は、前年度に対してプラスなのかマイナスなのかを表しています。

例えば、2018年度の数値は2017年度に比べて卒業生数が856人減っていることを表しています。つまり、2016年に比べると累計で1257人減っていることになります。

2019年度の数値は確定数値ではなく、見込み数となります。

 

 

見ての通り、2017年度から3年連続で卒業生数・募集定員数・応募者数のすべてが減っています。

県立高校の応募者数が減っていくと、どのようなことが起こるのか。

 

高倍率と低倍率の二極化

単刀直入に言うと、人気の高い高校と人気の低い高校とに分かれます。

それが、入試倍率にそのまま反映されます。

 

 

基本的には偏差値の高い高校に人気が集中し、偏差値がそれほど高くない高校は生徒が集まらない状況が出来上がります。

今年の入試倍率を見ても、トップ層の殆どは安定して(?)高倍率でした。

 

 

ただ、もちろんそうでない場合もあります。

 

 

例えば今年の平塚江南高校は、志願変更前の倍率は1.00倍でした。

これは、特色検査がこれまでと変わるということから、身を引いてしまった受験者層がいたから。

2013年度の県立応募者数が減っているのもそうですが、受験において何かしらの変化というのは受験生や保護者にとっては不安の種でしかありません。

 

 

その他にも、藤沢・茅ヶ崎地区では鶴嶺高校が志願変更前の倍率で1.00倍を切っていました。近くには茅ヶ崎高校があり、そちらのほうが例年人気が高いようです。校風の違いによるものなのでしょうか。

 

 

また、2018年度入試では湘南台高校が志願変更前の倍率で1.00倍を切っていました。

湘南台高校はターミナル駅の近くにあり利便性がよく人気が高まりそうですが、それが逆に仇になってしまっているようです。

 

 

このように、人気の有る無しは偏差値で決まるわけではないのでしょう。

しかし、今後どんどん人口が減少し子どもの数が減っていったら、間違いなく高校は統合や閉校を余儀なくされ数が減っていきます。

そして、その煽りを受けるのは毎年のように人気のない高校です。

県立高校も「独自の売り」がなければ、選ばれなくなっていってしまうのでしょう。

 

 

今は教育改革真っ只中で、変化の激しい時期です。

県立高校入試もまだまだ変化していくでしょう。

その変化についていくことができる中学生やその保護者の方々が、満足できる高校受験を迎えられるのだと思います。

その時のためにも、子どもはしっかりと学力を高め、保護者の方々は情報の網を張り巡らせておきましょう。

藤沢市辻堂の湘南高校受験専門塾 育秀会