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2016年度 湘南高校入試結果分析

6月に伸学工房の神奈川県立入試結果最終報告があります。

 

資料をもとに分析し、その内容を記事にしたいと思っていますので、ご興味ある方はもうしばらくお待ちください。

 

 

その前に、2016〜2018年度の過去3年間の入試結果を振り返りたいと思います。

 

 

実はこれらの記事、2019年度入試が実施される前に書いていたもので、所々で「今後の入試はこうなるのでは?」というような文言が入り、後付けじゃないかとツッコミどころが満載ですが、後付けではないことをあらかじ申し上げ投稿したいと思います。

湘南高校合格者の学力検査平均点は?

    英語 数学 国語 理科 社会 合計
湘南高校合格者 得点 87.4 84.9 92.5 84.1 93.4 442.3
順位  
公立高校合格者 得点 43.0 51.7 64.7 46.5 52.0 257.9
順位  

湘南高校合格者の学力検査得点順位を見ると1位は社会、2位が国語となっており、公立高校合格者の学力検査得点順位は1位が国語、2位が社会となっています。

 

文系科目の得点が高く出る傾向にあるのは例年のごとくといったところです。

 

ちなみに、湘南高校合格者の各教科の最高得点は、すべての教科で100点満点でした。

 

特に国語で100点満点を取っている生徒は、資料の中から見ても10人いました。

 

これはあくまで全県模試資料の中での数値ですから、受験生全体で見たら更に多くの生徒が100点満点を取っていると容易に想像できます。

 

ただし、100点満点を取っていても不合格になってしまっている生徒もいましたので、当たり前ですが何かの教科で100点を取れば合格できるというものではありません。

 

高校受験はあくまで内申点+5教科合計得点+面接得点で合否が決まります。

 

湘南高校はそこに特色検査得点が加わってきますから、たとえ学力検査で芳しくなかったとしても特色検査得点で逆転合格という例もあるわけです。

 

では、その特色検査で逆転合格した例を見ていきましょう。

特色検査得点で逆転合格した事例

  内申 学力検査 面接 特色 S1 S2 合否
A 133 429 100 30 954.6 946.4

不合格

B 131 417 100 39 947.1 945.2

不合格

C 128 410 100 70 964.4 996.0 合格

内申点と学力検査得点で共に下回っていたCさんが合格しています。

 

湘南高校の●の比率は1次選考で内申点:学力検査:面接:特色=3:5:2:1、2次選考で学力検査:面接:特色=8:2:2ですから、以下の計算式となります。

Aさんの1次選考計算式

S1=a×3+b×5+c×2+d×1

 

a=(中2内申点+中3内申点×2)×100÷135

 

=(43+45×2)×100÷135

 

=133×100÷135

 

=98.518・・・

 

=98.52

 

b=429×100÷500

 

=85.8

 

S1=98.52×3+85.8×5+100×2+30×1

 

=295.56+429+200+30

 

=954.56

 

=954.6

Cさんの1次選考計算式

S1=a×3+b×5+c×2+d×1

 

a=(中2内申点+中3内申点×2)×100÷135

 

=(42+43×2)×100÷135

 

=128×100÷135

 

=94.814・・・

 

=94.81

 

b=410×100÷500

 

=82

 

S1=94.81×3+82×5+100×2+70×1

 

=284.43+410+200+70

 

=964.43

 

=964.4

Aさんの2次選考計算式

S2=b×8+c×2+d×2

 

b=429×100÷500

 

=85.8

 

S2=85.8×8+100×2+30×2

 

=686.4+200+60

 

=946.4

Cさんの2次選考計算式

S2=b×8+c×2+d×2

 

b=410×100÷500

 

=82

 

S2=82×8+100×2+70×2

 

=656+200+140

 

=996.0

学力検査得点の差を比較してみる

ここで、AさんとCさんの学力検査の得点差を比較してみましょう。

 

見た目上では、Aさんの学力検査得点−Cさんの学力検査得点

 

=429−410

 

=19点差

 

Aさんが19点上回っています。

 

そして、一次選考の基準に従って比率をかけても、Aさんの学力検査得点−Cさんの学力検査得点

 

=Aさんのb×5−Cさんのb×5

 

=85.8×5−82×5

 

=429−410

 

=19点差

 

1次選考では、見た目上の得点差と比率をかけた得点差は変わりませんでした。

 

では、2次選考の基準に従って比率をかけルト、Aさんの学力検査得点−Cさんの学力検査得点

 

=Aさんのb×8−Cさんのb×8

 

=85.8×8−82×8

 

=686.4−656

 

=30.4点差

 

2次選考では、見た目上19点差だったものが、30.4点差に開きました。

特色検査得点の差を比較してみる

次に、AさんとCさんの特色検査の得点差を比較してみます。

 

見た目上では、Aさんの特色検査得点−Cさんの特色検査得点

 

=30−70

 

=−40点差

 

Cさんが40点上回っています。

 

そして、一次選考の基準に従って比率をかけても、Aさんの学力検査得点−Cさんの学力検査得点

 

=Aさんのd×1−Cさんのd×1

 

=30×1−70×1

 

=30−70

 

=−40点差

 

1次選考では、見た目上の得点差と比率をかけた得点差は変わりませんでした。

 

2次選考の基準に従って比率をかけると、Aさんの学力検査得点−Cさんの学力検査得点

 

=Aさんのd×2−Cさんのd×2

 

=30×2−70×2

 

=60−140

 

=−80点差

 

2次選考では、見た目上40点差だったものが、80点差に開きました。

2次選考で逆転合格した事例

  内申 学力検査 面接 特色 S1 S2 合否
D 129 413 100 62 961.7 984.8 不合格
E 126 414 100 61 955.0 984.4 不合格
F 126 401 100 74

955.0

989.6

合格

FさんはDさんより内申点と学力検査得点ともに低い得点で特色検査得点では上回っていますが、1次選考S1値は低く出ています。

 

そして、2次選考S2値で逆転していますね。

 

また、Eさんと比較すると1次選考S1値は同点で、2次選考S2値で引き離しています。

 

つまり、S2値で上回ったFさんが2次選考枠で合格したことになります。

 

Fさんも、内申点や学力検査得点を見る限り、逆転合格の鍵となったのは特色検査だったと言えるでしょう。

特色検査得点が低いと合格できないのか?

ここまでの分析からすると、特色検査で点が取れないと合格できないのかという不安の声が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。

 

特色検査であまり得点できていないが合格できたという生徒は、意外にも多いのです。

 

下の表は、特色検査得点が50点未満で合格した生徒たちの各項目の得点表です。

  内申 学力検査 面接 特色 合否
G 133 445 100 43  合格
H 135 438 100 37 合格
I 133 441 100 43 合格
J 132 439 100 48 合格
K 135 425 100 47 合格

2016年度入試の湘南高校合格者の中で、特色検査で一番低い得点は37点でした。

 

上の表を見ても分かる通り、内申と学力検査の得点が高いことがわかります。

 

内申点が良かったAさんのような事例もあるので、特色検査で得点できることに越したことはありませんが、まずは内申と学力検査でしっかり得点できるよう、対策をしていくことが大切です。

藤沢市辻堂の湘南高校受験専門塾 育秀会